PTAだより「天馬」に掲載していただいた拙稿ですが、是非、お読み下さい。
いよいよ浦河高校での学びが
重視される時代がやってきました
校長 生 田 仁 志
―――今、大学自体が単に「知っている」ことの量で合格者を選抜してきた体質を変え、
今後は、どれだけ「使えるか」、どんなふうに「使っていこうとしているか」そういった
経験やビジョンをしっかり抱いている生徒を選抜しようと、入試改革に取り組んでいます。
……中略…… どのような経験を通じてどのような価値観を得て、どんな生き方、働
き方をするために大学進学をするのか、といった、自分を語れる人物がますます重視され
るでしょう。(「天馬」平成28年7月号)
これはちょうど一年前の「天馬」に寄稿させていただいた大学の改革、高校教育の改革に関する拙文ですが、今、まさに、そのように入試改革が行われようとしています。注目すべきは高校や本人が大学に提出する書類の変更も予定されてるという点です。まず、学校が作成する「調査書」について、①学習の状況や学校内外における活動の状況、部活動、ボランティア、海外経験について具体的な取り組みや期間、活動における特徴などを記載すること、②その他、生徒が自ら関わってきた諸活動、生徒の成長に関わる所見など野記載、そしてそれらの記載に関わって、③枚数制限がなくなったこと、が挙げられます。活動が多様で、深い内容であればあるほど字数を気にせずしっかりと記載することができるようになるということです。また、本人が提出する「活動報告書」については、①総合的な学習の時間や部活動、生徒会活動等において取り組んだ課題研究等について記載する、②ボランティア活動、各種大会、コンクール、留学経験等についての記載、③課題研究(課題探究に名称変更されると思いますが)等について、課題テーマを選んだ理由、概要、成果についての記載、④資格、検定に関する記載、などが想定されています。
本校では、総合学科の趣旨に基づき、これらの改革に対応できる指導体制を早くから取っており、更に、学校全体として、生徒の資質・能力を一層高めるために、目標、方法、評価の改善に努めるとともに、地域の皆様の協力を得て、企画、運営、参加、提言など、様々な体験的な活動の実績を積み上げております。まさに、本校が目指してきたことを評価するかのような大学入試改革+高校教育改革だと実感しております。
このように、浦河高校では来年度以降入学する生徒に対する次期学習指導要領及び新しい大
学入試制度への対応が万全でありますので、地域の皆様には安心して浦河高校への進学を勧め
ていただきたく、お願い申し上げるとともに、保護者の皆様には、本校の生徒が自らの価値あるストーリーを日々綴っていく姿を通して、本校の総合学科としての教育に対するご理解をいただきますようお願い申し上げます。