さわやかな夏を感じさせる日が少しずつ増えてきました。次第に濃くなっていく空の青を映して、浦河の海も沖へと向かう碧のグラデーションが深さを増していきます。
　６月中には２年次全員対象の３日間にわたるインターンシップを町内外の事業所等で実施いたしました。生徒はどのように働かせていただいたでしょうか。生徒自身が得た体験の意味にいてはこのあと集録等でまとめられると思いますが、まずは、ご協力いただいた事業者様に深く感謝申し上げます。生徒達は、いずれ社会の中で様々な働き方をしながら、自分自身の幸福のため、さらに、自分達が生活する地域や世界のために身に付けた力を発揮していかなければなりません。わずか３日間ではありましたが、「働くということ」の意味や価値について少しでも体得できたなら、皆様からいただいたお手数も、きっと世の中に還元されていくものと信じています。
　浦河高校では来る学校祭に向け、生徒一人一人が自分の役割を果たそうと、短い準備期間ではありますが、クラスの出し物の準備や学校祭全体の企画・運営のために熱が入っています。
本格的なステージをお借りしての公演会は、浦河高校ならではの企画であり、また、町や地域の方々のご支援やご理解があっての企画でもあることから、質の高い発表になればと期待しているところです。一般公開日には、保護者の皆様のご協力を得て、食堂やバザーを催していただけると聞いております。お忙しい中、生徒の学校祭を盛り立てていただき、感謝申し上げます。
　学校祭が終わると、２週間ほどで夏休みに入りますが、その間に、馬術部は静岡県で開催される全国大会に出場します。どうぞ応援をよろしくお願いいたします。夏休み中には進学講習も行われますが、浦高生による浦河小学校での夏休み学習ボランティアに注目です。人と関わる体験がなにより人を成長させることに繋がるからです。高校生としてできること、そして、小学生に「あんなお兄さん、お姉さんになりたい！」という実感をもってもらえることが生徒にとって自己有用感や自尊感情を育んでいくのです。これらは自分を大切にし、自立した人生を送るための基盤となり、さらに、他者を思いやり、支えることによって一層育っていくという循環が、その生徒を生涯にわたって成長させ続ける原動力になるはずです。